「ベンツが上がった時の症状や対処法を教えてほしい」
結論からお伝えすると、バッテリー上がりを復旧するには以下の3つの方法しかありません。
- ジャンプスターターを使って復旧する方法
- 救援車を使ってジャンプスタートする方法
- ロードサービスや救援業者に依頼する方法
この記事では、ベンツのバッテリー上がりの原因や症状、対処法まで徹底的にお伝えします。
ベンツのバッテリーが上がった際の症状
ベンツだけでなく、車がバッテリー上がりになってしまった際には以下のような現象が見受けられます。
- エンジンがかからない
(エンジンをかけようとするとメーターのライトがチカチカしてかからない) - ライト類が点灯しない
- メカニカルキーを使用しないと鍵が開かない(リモコンキーが反応しない)
その上で、ベンツ特有の症状も以下で見ていきましょう。
- 電動パーキングブレーキが作動しない
- シートヒーターが作動しない
- 電動格納ミラーが作動しない
- 電動シートが作動しない
- 電動リアゲートが作動しない
- 電動ルーフトップが作動しない
- スマートドアオープナーが作動しない
- 電動チルトが作動しない
- パワースライドドアが作動しない/解除できない
- 電動サイドステップが作動しない
- 電動パノラマサンルーフが作動しない
電動パーキングブレーキが作動しない
バッテリーがあがると、電動パーキングブレーキが作動しなくなります。
モーターを動かしてパーキングブレーキを作動させるため、バッテリーがあがるとモーターが動かせなくなるためです。作動させようとしても作動せず、作動中であれば解除ができません。
ジャンピングしてもらうか、バッテリー交換をして電源供給をすれば作動するようになります。
もし、電動パーキングブレーキが故障してしまうと、作動中であれば解除が出来なくなるので、レッカーで整備工場に運んでもらわないといけません。
シートヒーターが作動しない
バッテリーがあがると、シートヒーターが作動しません。
エアコン関係も全く作動しないので、真夏や真冬はレッカーや救護車が到着するまで待たないといけないので気をつけたいところですね。バッテリー電圧か復帰すれば、また作動するようになります。
電動格納ミラーが作動しない
バッテリーが上がると電動格納ミラーが作動しなくなります。
自動で動かなくなるので、手動だと格納可能なのですが、手動で開閉をしていると、ミラーがグラグラになる事があるのであまり手動で動かさない方が良い事があります。
電動シートが作動しない
バッテリーがあがると、電動シートが作動しません。
運転席、助手席だけでなく、ベンツには後席も電動で動かせるシリーズもありますが、同様にバッテリーが上がると動かなくなります。
ドアを開けると同時に電動シートが作動するような車ですと、電動シートが動かない時はバッテリーが上がっている可能性があります。
電動シートのモーターが故障している可能性もありますが、ドアを開けた時やルームランプを点灯させてみて付かなければバッテリー上がりの可能性が高いです。
バッテリー上がりであれば、ジャンピングやバッテリー交換すれば復帰します。バッテリーが復帰しても動かなければ他に原因があるでしょう。
電動リアゲートが作動しない
バッテリーがあがると、電動リアゲートが作動しなくなります。
モーターを動かしてリアゲートを自動で作動させるため、バッテリーがあがると動かなくなります。ジャンピングしてもらうか、バッテリー交換をして電源供給をすれば作動するようになります。
電動ルーフトップが作動しない
ボタンを押すと停車中及び走行中(条件あり)にルーフがトランクに収納されオープンカーにもなります。
オープンカーにすると風が当たり疾走感が得られて、とても気持ちが良いですが、オープンにしている状態でバッテリーが上がってしまうと、元に戻す事ができません。ルーフの駆動にはモーターを用いているため、バッテリーが上がると動かなくなってしまうからです。
ジャンピングやバッテリー交換をし、電圧が復帰すると、再び作動をすると思いますが、センサーの誤反応や定位置忘れなどにより上手く作動しない事があります。
手動で初期位置(ルーフを完全に閉じている位置)に戻すとセンサーが反応し、また正常に作動する事があります。
それでも、動かなかった時は何らかの異常がある可能性があるので、整備工場で診てもらう事をおすすめします。
スマートドアオープナーが作動しない
バッテリーが上がると、スマートドアオープナーが作動しなくなります。
スマートドアオープナーとは、スマートキー(リモコンキー)と連動して、リアゲート下部に取り付けたセンサー部に足をかざすだけで、リアゲートが自動で開くという便利な機能です。
荷物を持って両手が塞がってしても、リモコンキーさえ手元に持っておけば、鍵を触らずともロック解除され、リアゲートが開きます。
ロックの解除及びリアゲートの作動は、リモコンの電波を車両が認知とセンサーが足を認識することで作動するので、バッテリーが上がった時は、リモコンキーの電波が発せられても車両がロックを解除できず、リアゲートも電動モーターに電気が流れないために作動しません。
ジャンピングやバッテリー交換で再び作動するようになります。
電動チルトが作動しない
バッテリーが上がると電動でハンドル位置が調整できなくなります。
電動チルトのモーターに電気が流れず動かせないからです。ドアを開けた時に自動でハンドルが動いたりする機能も停止します。
ジャンピングやバッテリー交換で、バッテリー電圧が復帰するとまた動くようになります。
電源電圧が復帰しても動かない場合は、チルトのモーターなどが故障している可能性があり、ハンドルの位置調整などができなくなるので、整備工場で診てもらう事をおすすめします。
パワースライドドアが作動しない/解除できない
バッテリーが上がってしまうと、パワースライドドアが作動しなくなります。
バッテリーがあがると、ドアのロック/解除もリモコンやドアハンドルのスイッチでできないので、メカニカルキーでドアを開け内側からロックを解除し、手動でドアを開けるという流れになります。
救護車よりジャンピングをしてもらったり、バッテリーを交換したりして、電気を確保できればまた作動するようになります。
電動サイドステップが作動しない
バッテリーが上がると、電動サイドステップが作動しなくなります。
サイドステップを動かしているモーターが作動しなくなるからです。後席に乗る人が乗り降りしやすいように、スライドドアが作動するのと連動して収納されているステップが自動で出てくるのですが、バッテリーが上がると動かなくなるので注意しましょう。
バッテリー電圧が復帰すれば、また作動するようになります。
電動パノラマサンルーフが作動しない
バッテリーが上がると、電動パノラマサンルーフが作動しなくなります。
電動のサンルーフは、モーターを動かして自動で開閉できるようになっていますが、バッテリー電圧が不足するとモーターが動かせず開閉ができません。
ジャンピングやバッテリー交換で、バッテリー電圧が確保できれば動くようになります。
ベンツのバッテリー上がり時の対処法・復旧方法
バッテリー上がりが起きてしまったら、基本的には以下のような方法でバッテリーを元通りに復旧させることができます。
- ジャンプスターターを使う方法
- 他車に救援を求める方法
- ロードサービスや救援業者を呼ぶ方法
主な3つの対処方法を詳しく紹介していきます。
1人でもできるジャンプスターターを使った方法
ジャンプスターターは車用の携帯用充電器で、自分ひとりでも簡単にバッテリー上がりを復旧させることができます。
今すぐパッと解決したい方向けの方法で、手元にジャンプスターターを準備できる方であれば可能です。
詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
車のバッテリーが上がってしまった・・・ できたら誰かに頼らずに1人で解決したい・・・ このような時は、ジャンプスターターを使うと自分の力だけで解決できます。 助けを呼ばず、すぐにパッと対処したい方にはおすすめのやり[…]
救援車を使ってジャンプスタートする方法
救援車(他の車)とブースターケーブルを使うことで、ベンツのバッテリー上がりを復旧させることができます。
ブースターケーブルは赤と黒のケーブルです。このケーブルでベンツと救援車(他の車)を接続してエンジン始動分の電気をもらうことでバッテリーを回復させます。
基本的にブースターケーブルが手元にある方はお金もかからず、救援車がすぐに見つかれば時間もあまりかかりません。
12Vの救援車(ガソリン車)を準備できる方
車のバッテリーが上がってしまった・・・ ジャンプスタートで解決できると聞いたことあるけどやり方が・・・ バッテリーが上がった場合、ジャンプスタートという方法で解決できます。 ブースターケーブルと救援車を用意できれば[…]
ロードサービスや救援業者に依頼する方法
- 何とかしたい今すぐバッテリー上がりを復旧させたい
- バッテリー上がりを復旧させたいが出先で道具がない
このような方はJAF(日本自動車連盟)のようなロードサービスやカーバッテリー専門の修理業者にお願いするのも解決策のひとつです。
車を運転する人なら誰しもが1度は耳にしたことのある「日本自動車連盟(JAF)」。家族や友達が入会している!という方も多いのではないでしょうか。 とはいえ、車両のトラブルはそう頻繁に起こることではないため、どこか遠い話に感じてしまい加入[…]
カーバッテリー110番のようなカーバッテリー専門の修理業者は、全国にネットワークがある上に24時間対応なので、電話をかければ地域によっては最短5分で駆けつけてくれます。
「突然のバッテリー上がりで、車が動かない!」ドライバーの方なら一度はそんな経験があるのではないでしょうか。 そんな時の修理業者としてすぐに思い浮かぶのは、JAFですね。全国に2,000万人以上の会員を持ち、会員なら各種ロードサービスを[…]
ベンツがバッテリー上がりに?その原因とは?
ベンツがバッテリー上がりになる原因は以下の通りです。
- 車の使用頻度の少なさによるバッテリーの自然放電
- ライト類のつけっぱなしによる電力の浪費
- バッテリーの劣化や寿命による発電量の減少
- バッテリー内の液体温度の冷えによる性能悪化
- コントロールユニット内部での電力消費
- オルタネーターの不具合による充電不足
- 電子機器の取り付け過ぎによる過度な電力消費
一つずつ丁寧に解説していきます。
車の使用頻度の少なさによるバッテリーの自然放電
ベンツをしばらく運転していない期間が続くと、バッテリーの自然放電によってバッテリーが上がることがあります。
ベンツに限らず車は、エンジンを作動させて運転することによってバッテリーが充電される仕組みになっています。
そのため、車を運転しない状態が続くとバッテリーが充電されないので、自然放電の状態が続きます。それにより、バッテリーの電力がなくなりエンジンがかからなくなってしまうのです。
ベンツのバッテリー上がりはバッテリーの劣化具合によって異なりますが、約1ヶ月ほど放置するとバッテリーが完全に放電されてバッテリー上がり状態になります。
バッテリー上がりを防ぐためには、定期的に車を走らせる必要があるので最低でも月に1回以上は運転しましょう。
ライト類のつけっぱなしによる電力の浪費
バッテリーの電力は、エンジンをかけるときだけでなく、車内のさまざまな箇所で使用されています。
その中でもバッテリー上がりの原因として多いが、ルームランプ(室内灯)のつけっぱなしや消し忘れです。
車内のライト類をつけっぱなしにして電力を消費しすぎると、バッテリーの充電が追い付かなくなって電力不足となり、バッテリーが上がってしまうことがあります。
バッテリーの劣化や寿命による発電量の減少
ベンツを放置することなく常に運転していてもバッテリー上がりになることがあります。
それは、バッテリーそのものの劣化や寿命によって発電量が徐々に減ってしまい使える電力がなくなるからです。
ベンツの使用頻度が高いとバッテリーも早く消耗し、それほど頻繁に乗らない人はバッテリーにも負荷がかからないので長持ちします。
バッテリーがどれだけ劣化しているかを知るには、定期的にメンテナンスが大事です。
バッテリー内の液体温度の冷えによる性能悪化
バッテリーの中にはバッテリー液と呼ばれる希硫酸が入っています。この液体は温度が下がると性能が落ちる傾向があり、気温が下がる冬はバッテリーが上がりやすくなります。
新品のバッテリーでも外気温が0度で約80%、真冬の北海道のようなマイナス20度という状況では50%の性能しか発揮できなくなります。
その上、古いバッテリーの場合、さらに能力は低くなってしまいます。したがって、寒い地域ではバッテリーを冷やさないようにする工夫が必要で、頻繁な雪かきが効果的な方法と言えます。
コントロールユニット内部での電力消費
車が動いていない時でも、コントロールユニット内部の不具合で電力を消費してしまい、バッテリーが上がってしまう事があります。
コントロールユニットとは、車の中枢の部品で人間でいう脳のようなものです。例えば、エンジンコントロールユニット、トランスミッションコントロールユニット、エアバッグコントロールユニットなど様々なものがあります。
コントロールユニット内部の不具合とは、ユニット内の基盤や配線などが何らかの原因で腐食をしたり、焼けたりして異常に電気を消費してしまう事です。コントロールユニットには、停車中でも常に少量の電気が流れています。これは正常です。
しかし、上記のような不具合が発生すると、停車中でも通常以上の電気を消費してしまう事でバッテリーの電圧が低下し、結果的にバッテリー上がりになってしまう事があります。
オルタネーターの不具合による充電不足
オルタネーターという電気を作り出す機械の不具合により電気が作り出せず、バッテリーが充電されない事で、バッテリーが上がってしまいます。オルタネータの不具合は、どの車でも起こりうる不具合です。
オルタネーターの不具合で良くある症状は、メーターパネル内に赤色のバッテリーマークが表示される事です。その表示が出てきたら、おそらくオルタネーターの充電が上手く出来ていない可能性が高いです。
もし、電圧を測定出来るテスターをお持ちであれば、バッテリー端子のプラスとマイナスで直流電圧で測定してみてください。オルタネーターが正常であれば約13~14Vの電圧を表示します。不具合を起こしていれば、約11~12Vの電圧を表示します。(不具合時の表示電圧は、現在のバッテリー電圧そのものとほぼ変わりません。)
また、オルタネーターからゴロゴロ音がする様になる事もあります。経年劣化や雨水や湿気により錆が発生したりして、オルタネーターの内部の軸の部分からゴロゴロ音が出てしまいます。そのままの状態ですと、最悪の場合焼き付きを起こしてしまい、ベルト切れやエンジン損傷につながる恐れもあります。オルタネーターの不具合が発生すると、交換が必要になります。
上記の様な症状が見受けられた時は、整備工場で診てもらった方が良いです。今は、新品でなくてもリビルト部品も多数扱われているので以前よりは安価で修理ができる様になりました。診てもらった整備工場さんに相談して、ベストな解決策を見つけてもらって下さい。
電子機器の取り付け過ぎによる過度な電力消費
ナビやオーディオ、ドライブレコーダー、イルミネーションライトなど電気を使用する機器を多く取り付け過ぎると、電力消費が多くなり通常バッテリーが上がりやすくなります。
また、ドライブレコーダーの駐車監視もバッテリー電源を使用するので、バッテリーが上がりやすくなる原因の一つとなる場合があります。
まとめ|早急に車を動かしたいなら業者に頼もう!
ベンツのエンジンがかからない場合、バッテリー上がりが原因であることが多いです。
早急にベンツを動かしたい場合は、JAFやカーバッテリー110に連絡しましょう。
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