【徹底解説】ジャンプスタートのやり方!車のバッテリー上がりを解決

  • 車のバッテリーが上がってしまった・・・
  • ジャンプスタートで解決できると聞いたことあるけどやり方が・・・

バッテリーが上がった場合、ジャンプスタートという方法で解決できます。

ブースターケーブルと救援車を用意できれば、車同士をケーブルで繋ぎ電気を分けてもらうことでエンジンをかけることができます。JAFなどのロードサービスに依頼をしなくてもいいので、時間とお金もかからず安心です。

実際に行う上でいくつか注意点もあります。この記事では、初心者でもわかりやすいように注意点も踏まえ、正しい対処法を解説していきます。

ジャンプスタートとは?

ジャンプスタートとは、バッテリーが上がったときに救援車から電気を分けてもらいエンジンを始動させることです。救援車というのは特別な車ではなく、普通に周りに走っているガソリン車のことです。

他にも、ジャンプスターターというバッテリーを使って給電する方法もあります。

どちらもメリットとしては、必要なものが揃っていれば自分で解決ができる点です。

ジャンプスタート前の確認事項

  1. 対応可能なブースターケーブルか
  2. 救援車はバッテリー上がり車と同じ電圧であるか
  3. 救援車がハイブリッド車でないか

上記の3点を確認してから次の具体的なやり方を見てください。確認を怠り、そのままジャンプスタートを行うと故障やトラブルが起きる可能性があります。

対応可能なブースターケーブルかを確認する

ブースターケーブルとは、赤色黒色のケーブルのことです。ブースターケーブルを確認するときのポイントは、必要な大きさの電流を流せるかという点です。

電気を分けてあげる作業になるのですが、車によって電流の大きさが異なります。ブースターケーブルによって流せる電流の最大値が異なるので、自分の車に合ったケーブルを選ぶ必要があります。

基本的に太ければ太いほど電流は大きいです。万が一、ブースターケーブルの最大値の値が小さくて電流に耐えれなくなると、火災を起こす可能性があるので十分注意してください。

許容電流値(電流の流せる最大値) 車・バイクの種類
50A 軽自動車~1,600ccの乗用車、400ccまでのバイク
80A ~2,500ccまでの乗用車、大型バイク
100A 大型車、ディーゼル車、2tトラック
120A 大型トラック、トレーラー

ちなみに、自分の車と一緒でなくてもそれ以上の最大値を上回っているブースターケーブルであれば大丈夫なので、少し大きめを購入しておきましょう。普通車であれば100Aを持っていれば間違いありません。

救援車がバッテリー上がり車と同じ電圧かを確認する

周りの車にお願いして救援車を準備するのですが、救援車はバッテリーの上がった車と同じ電圧の車でないといけません。車の電圧は、普通車が12V、トラックなどの大型車が24Vなので見極めは難しくありません。

万が一、異なる電圧の車両でジャンプスタートをすると、故障やトラブルの原因にもなりますので注意しましょう。

救援車がハイブリッド車でないか確認する

もう一つ重要なことが、ハイブリッド車は救援車にはなりえません。ハイブリッド車には、12Vのバッテリーと数百Vの高電圧バッテリーを搭載しています。

もし、ハイブリッド車とジャンプスタートしてしまうとハイブリッド車に大きな電流が流れて、電気系統の故障や最悪の場合バッテリーの爆発も考えられます。

なので、ガソリン車を救援車として準備しましょう。

ジャンプスタートの正しい手順と注意点

ここまでの確認ができたら、実際にジャンプスタートをしていきましょう。具体的な方法をお伝えしていきます。

  1. 車同士を近づけてボンネットを開ける
  2. 救援車のエンジン、バッテリー上がり車の電装品を切る
  3. ブースターケーブルで両車を繋ぐ
  4. 救援車のエンジンをかける
  5. バッテリー上がり車のエンジンをかける
  6. ブースターケーブルを先程と逆の順序で取り外す
  7. 車を30分ほど走行させる

順番に解説していくので、この順番に進めていきましょう。

車同士を近づけてボンネットを開ける

まずは、ブースターケーブルを繋げやすくするために車同士を近づけます。

ブースターケーブルを繋げるのはそれぞれバッテリーなので、バッテリーのあるボンネットを開けます。※車によっては、助手席やトランクルームにバッテリーがある場合もあるので、両車のバッテリーが近づくようにします。

救援車のエンジン・バッテリー上がり車の電装品を切る

救援車をバッテリー上がり車に近づけると、救援車はまだエンジンがついているままなので一旦切りましょう。そして、バッテリー上がり車のライトやヘッドライトなどの電装品も電源をオフにしておきましょう。

電源オンのままジャンプスタートをすると、突然電気が走って故障などの原因になります。

ブースターケーブルで両車を繋ぐ

ブースターケーブルを繋げる際の注意点は、繋げる順番と場所を間違えないことです。間違えてしまうと、ショートして火花が散る可能性があります。

感電などしないように、ブースターケーブルを扱う際の注意点がいくつかあります。

  • 濡れた手で触らない、素手で金属部分を触らない
  • ケーブルの接続部分を他の所に触れない
  • 順番を守る、接続部分を間違えない
  1. バッテリー上がり車のプラス端子に赤いケーブルを接続
  2. 救援車のプラス端子に赤いケーブルを接続
  3. 救援車のマイナス端子に黒いケーブルを接続
  4. バッテリー上がり車のマイナス端子に黒いケーブルを接続
ハイブリッド車がバッテリー上がりになった場合は、➀と④が少し変わります。
➀ハイブリッド車のプラス端子はヒューズボックスに隠れているので、開いてから繋ぐ。
➁ハイブリッド車のマイナス端子自体がない場合が多く、その場合は未塗装の金属部分に繋ぐ。(プラス端子の近く)

救援車のエンジンをかける

ブースターケーブルを接続し終えると救援車のエンジンかけて5分間放置します。

5分経過後、救援車のアクセルを踏んでエンジンの回転数を1,500~3,000で保ちます。

バッテリー上がり車のエンジンをかける

救援車のエンジンをかけ終わると、次はバッテリー上がり車のエンジンをかけます。エンジンがかかれば成功です。

ブースターケーブルを先程と逆の順序で取り外す

バッテリー上がり車のエンジンがかかれば、そのままエンジンをつけたままにします。救援車のエンジンを止めてブースターケーブルを先程と逆の順序で外します。

  1. バッテリー上がり車のマイナス端子から黒いケーブルを外す
  2. 救援車のマイナス端子から黒いケーブルを外す
  3. 救援車のプラス端子から赤いケーブルを外す
  4. バッテリー上がり車のプラス端子から赤いケーブルを外す

車を30分ほど走行させる

バッテリーが回復してエンジンがかかっても、通常時より電力が不足しているので気を抜いてはいけません。このまま放置すると、次にエンジンをかける時にバッテリーが上がってしまう可能性があります。

なので、この後に重要なのが、車を運転してバッテリーを充電させることです。車はエンジンを回転させることで充電されるので、目安30分以上は運転しましょう。

以上でジャンプスタートは終了です。

ジャンプスタートはそこまで複雑な作業ではないですが、初めてやる作業で少しでも不安な方や途中で分からなくなった方は、無理せずにプロに任せましょう。

ジャンプスタートがうまくいかない3つの原因と解決法

ジャンプスタートのやり方をお伝えしましたが、上手くいかないときもあります。上手くいかない原因は以下の3つが考えられます。また、原因とともに対処法もお伝えします。

  1. 救援車の電力量が足りない
  2. ブースターケーブルが細い、破損している
  3. バッテリー上がりではない可能性がある

救援車の電力量が足りていない

原因の1つ目は、救援車側の電力が足りずに、エンジンをかけることができないことです。見た目ではわかりずらいので、やってみないとわかりません。

対処法は、ケーブルを繋いで救援車のエンジンをかけた時に、アクセルを踏んでエンジンの回転数をしばらく上げて電力を貯めておきましょう

ブースターケーブルが細い、破損している

2つ目は、ブースターケーブルが細い、もしくは破損や断線している可能性があります。

電気は適切な大きさのケーブルでないと流れず、必要な電流値に対応していないケーブルを使用している可能性があります。大きな電気を細いケーブルで流すと発火する危険性もあるので十分注意しましょう。

ブースターケーブルが破損、断線している場合も、しっかり電気が流れずにジャンプスタートが成功しません。破損や断線があれば、けがやトラブルの原因にもなります。

どちらもジャンプスタートを実行する前に確認しましょう。

バッテリー上がりではない可能性がある

3つ目は、そもそもバッテリー上がりではない可能性があります。本当にバッテリー上がりの場合は、ライトやルームランプなどが点かないので、電装品が正常に動かないか確認しましょう。

やはり電装品が使えない場合は、バッテリー上がりの可能性が高いです。しかし、正常に電装品が動いた場合は、以下の別の原因が考えられます。

  • ガス欠
  • シフトがPに入っている
  • セルモーターの故障

ガス欠は、ガソリンがなくなってバッテリーとは関係なく車を動かせない状態です。自分たちではどうしようもないので、ロードサービスに連絡しましょう。

シフトがP(パーキング)に入っている場合は、そもそも車が動かないです。車が動かないと焦ってしまい見落としてしまいがちですが、一度落ち着いて確認しましょう。

セルモーターの故障は、素人ではわかりにくい部分ですが、モーターが回る音に違和感を感じたら故障している可能性があります。その時は、ロードサービスに連絡しましょう。

ジャンプスタートで解決しない場合は

ジャンプスタートをやってみたができない、あるいはジャンプスタートをやるのは不安だという方は別の方法を紹介します。

ロードサービスや救援業者に依頼する

実際のところ、バッテリー上がりになってしまったときにブースターケーブルやジャンプスターターを持っている人はほとんどいません。作業も自分で行うのは不安という方が多いでしょう。

そんな時はプロである「JAF(日本自動車連盟)」や「カーバッテリー110番などの救援専門業者に依頼するか自動車保険付帯のロードサービスを利用するのが最善手です。

JAF(日本自動車連盟)の会員になっておけばバッテリーが上がってしまった場合でも無料で救援作業を行ってくれます。他にも様々なトラブルに柔軟に無料で対応してくれますし、24時間サポートなので助かります。

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他にも、バッテリー救援専門業者「カーバッテリー110番の利用もおすすめです。もちろん有料にはなりますがJAF会員でなければこちらのほうが安く、24時間対応で万が一の時の選択肢の一つとして非常に助かります。

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または、自分が加入している自動車保険にロードサービスが付帯されていれば、そちらを利用するのもいいでしょう。契約状況がわからない場合は、一度電話やアプリなどで確認しましょう。

シャンプスターターを利用する

ジャンプスタートは救援車に電気を分けてもらう以外に、ジャンプスターターというバッテリーを使ってエンジンを回復する方法もあります。

  1. 自分1人で解決ができる(ジャンプスターターがあれば)
  2. お金がかからない
  1. ジャンプスターターが手元にないとできない
  2. 自分で作業する必要がある(故障や事故のリスク)

回復後の対策

では、今後バッテリーが上がらないようにするにはどうしたらいいでしょうか。

ライトやエアコンなど電気類を使いすぎない

バッテリー上がりの原因で多いのが、ライトやエアコンの消し忘れです。バッテリーは走行中に充電されるので、停車中に長時間使用するとバッテリーがどんどん消費されていきバッテリーが上がります。

また、一時的にエンジンを切った状態で停車しているときにエアコンをつけっぱなしもよくないので注意しましょう。対策としては、降車時に電装品が消えているかの確認するようにすることです。

定期的に長距離運転をする

車は長期間乗らずに放置していると、蓄積された電力がなくなり乗るときにバッテリー上がりを起こします。また、こまめに運転はするが5~10分くらいの短い運転ばかりの場合も、バッテリーは十分に充電されません。

対策としては、最低1か月に1度は30分以上の運転をすようにしましょう。

バッテリーの定期的なメンテナンス

バッテリーにも寿命があり、約2~3年と言われています。メンテナンスとは、バッテリーの電圧とバッテリー液の量を確認することです。ガソリンスタンドで無料で点検してくれるので、時間があるときでいいので定期的(最低3か月に1度)に確認してもらいましょう。

場合によっては、バッテリーの交換も必要です。一度上がったバッテリーは劣化して元の状態に戻らず、またバッテリー上がりは起こりやすいので、ディーラーや整備工場でチェックしてもらいましょう。

バイクでのジャンプスタートも一緒!?

今までは車でのジャンプスタートの方法をお伝えしましたが、バイクも方法は一緒なのか気になる方もいるかもしれません。

もし、気になる方はこれから紹介する方法をお試しください。

バイクも車から電力をもらうことができる

バイクも車と一緒で救援車は車(同じ電圧)で大丈夫です。ただ、その際に注意点が2つあります。

1つ目が、車用のブースターケーブルを使うことです。バイクより車の電圧のほうが大きいので、バイク用のブースターケーブルのアンペア数が足りないことがあります。事故のリスクも上がるので、気をつけましょう。

2つ目が、急速充電や過充電しすぎないことです。バイクのバッテリーの多くが、急速充電や過充電に弱くバッテリーの性能が落ちてしまう可能性があります。

バイクのジャンプスタートの方法

今回は、バッテリーが上がったバイクと救援車の車で説明していきます。車のジャンプスタートの方法とほとんど一緒ですが、少し違う点もあるので、確認しながら行いましょう。

  1. お互いのバッテリーを近づけてケーブルを繋ぎやすくする
  2. バイクのバッテリーのプラス端子に赤いケーブルを繋ぐ
  3. 車のバッテリーのプラス端子に赤いケーブルを繋ぐ
  4. 車のバッテリーのマイナス端子に黒いケーブルを繋ぐ
  5. バイクのフレームやエンジンブロック(通電する金属部分やアルミは不可)に黒いケーブルを繋ぐ
  6. バイクがN(ニュートラル)に入っていることを確認
  7. 車のエンジンを始動
  8. バイクのメインキーをONにして、セルを回す(短めに)
  9. エンジンがかかると、接続時と逆の手順でケーブルを外す
  10. 充電するために30分ほど走行する

以上でジャンプスタートは完了です。上手くいかないときは、ロードサービスに連絡しましょう。