日々の通勤、休日のお出かけなど暮らしのいろいろな場面で活躍する車。
そんな便利な車だからこそ、「バッテリー上がり」を起こして突然エンジンがかからなくなると困りますよね。
今回、そんなバッテリー上がりの中でも特に「obd2」が原因で起こるものについて、その原因や確認方法、対策方法などをご紹介します。
obd2はバッテリー上がりの原因になる!
端的に言うと、obd2はバッテリー上がりの原因になります。では、具体的にobd2を接続するとどんなメリットや危険性があるのでしょうか。またどんな仕組みでバッテリー上がりの原因になり、それはどうしたら確認できるのでしょうか。
最先端機能「obd2」とは?接続のメリットと危険性
そもそもobd2とは、外から見ただけでは分からないような車内部の不具合や故障を診断し、警告灯や警告音で知らせ、ドライバーの安全を守るシステムのことです。
このobd2は車のエンジンを制御する「ECU」内に設置されていて、故障の診断のほかにもエンジン回転数、車速、ブースト、負圧(バキューム)、水温等を記録して修理に生かせるなど安全な走行に欠かせないシステムです。
そんな安全のためのシステムですが、デメリットもあります。それが、バッテリー上がりの原因になることがあるということです。
では、どうしてobd2がバッテリー上がりの原因になるのでしょう。次の項目で詳しくご紹介します。
obd2によるバッテリー上がりの原因は「電力消費」
バッテリー上がりとは、室内灯やエアコンなどの使用で電力を消費することで、バッテリー内の充電が不足し、エンジンをかけることができなくなることを指します。
バッテリーはエンジンの力を利用して充電されるため、走行中にバッテリー上がりを起こすことはありません。
しかしエンジンを切ったまま電力を消費すると、充電されないため蓄えられた電力が減っていき、バッテリー上がりを起こすことがあるのです。
そしてobd2は、エンジンをかけていても切っていても常に電力を消費し続けています。
つまり、エンジンを切った状態が長く続くと、obd2による電力消費が原因でバッテリー上がりを起こす可能性があるということです。
obd2がバッテリー上がりの原因かは確認できる?
バッテリー上がりの原因がobd2によるものかどうかを確認したい時には、どんな状態でバッテリー上がりが起きたのかが重要になります。
例えばエンジンをかけずにカーオーディオやエアコンを使用し続けてバッテリー上がりを起こした場合は、obd2が原因の可能性は低いでしょう。
室内灯やヘッドライトがつきっぱなしの状態でバッテリー上がりを起こした時も、原因はobd2ではないでしょう。
しかし、カーオーディオやエアコンの使用に問題がなく、室内灯やヘッドライトのつけっぱなしなどもない時には、obd2によるバッテリー上がりの可能性があります。
とはいえバッテリー自体の劣化や自然放電によるバッテリー上がりも考えられます。正確に知りたい場合には、修理業者に聞いてみましょう。
obd2が原因でバッテリー上がりになった時の解決方法
では、obd2が原因でバッテリー上がりになった時の解決方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
バッテリー上がりの解決方法には大きく分けて2つあります。それは修理業者を呼ぶ方法と、自力で修理する方法です。
まず修理業者を呼ぶ方法ですが、
- 自動車保険会社付帯のロードサービス
- JAF
- カーバッテリー110番
の3種類の業者が考えられます。
自動車保険会社付帯のロードサービスは、契約内容にもよりますが無料で付帯するものも多くあります。契約内容を確認して、付帯している場合はこちらを利用しましょう。
JAFは、会員なら無料でバッテリー上がりの修理をしてくれます。会員になるには入会金2000円、年会費4000円がかかりますが、会員になるとバッテリー上がり以外にもキー閉じ込みや燃料切れ、パンク、事故車牽引などのロードサービスが全て無料で受けられます。どれも相場13000円ほどはかかるサービスなので、入会しておくと安心ですね。
ちなみにJAF会員以外だと、昼間の路上でのバッテリー上がりなら13130円かかります。時間帯や場所によってこの料金より少し高くなることもあります。
カーバッテリー110番は、バッテリー上がりの修理を専門にしている業者です。軽自動車で12100円〜、国産普通自動車で13200円〜の修理料金がかかります。
業者を呼ぶ場合の時間の目安としては、道路状況によりますが到着までが30分〜1時間、修理時間が10分程です。修理後には充電のために30分から1時間ほどエンジンをかけておくことが望ましいです。それなりに時間がかかると思っておいた方がよさそうですね。
自力で修理する方法としては、ジャンプスターターを使う方法と救援車から電力を補給する方法があります。
ジャンプスターターとはバッテリーと接続して電力を直接送り込む、モバイルバッテリーのようなものです。3000円〜20000円台で、カー用品店やネットショッピングで購入することができます。
これをスターターケーブルというケーブルでバッテリーにつなぎ電力を送り込むことで、エンジンをかけるのに必要な電力が補充され、
バッテリー上がりが解消されます。
これをジャンプスターターを使わず代わりにエンジンのかかる別の車(救援車と呼びます)から電力を補充するのがもう一つの方法です。
救援車は特別な車というわけではなく、エンジンがかかりさえすればご家族や友人の車を救援車として使うことができます。
その救援車のバッテリーと、バッテリー上がりを起こしているバッテリーとをスターターケーブルでつなぎ、電力を補充することでバッテリー上がりを解消することができます。
こちらも修理後には充電のために30分から1時間ほどエンジンをかけておくことが望ましいです。
obd2選びでバッテリー上がりは予防できる
業者を呼んで修理してもらったり、自力で修理したりして対処することができるバッテリー上がりですが、それを予防できるに越したことはないですよね。
実はobd2はそのアダプターのメーカーによって特徴が異なります。それぞれの特徴を知って、それに合った対策をしましょう。
また、メーカーによって使用可能な車種と不可能な車種があります。購入の前にご自分の車の車種で使用可能かどうか確かめましょう。
obd2選びでバッテリー上がりを対策【コムテック】
まずはコムテックのアダプターです。その長所はエンジン回転数、燃費、燃焼圧等数多くの情報を取得できる点です。逆に短所としては、口コミの中には「電源が付かない」という声がある点です。とは言え正しく設置して使えば問題ないでしょう。
値段は5000円〜21000円程で、カー用品店やネットショッピングにて購入可能です。
使用可能な車種についてはこちらをご覧下さい。https://www.e-comtec.co.jp/taiou/set/obd.pdf
obd2選びでバッテリー上がりを対策【ユピテル】
次にユピテルのアダプターです。長所は走行中に、正確な速度や移動距離を検知することができる点です。短所は接続できないことがある点です。
値段は1600円〜6000円程で、カー用品店やネットショッピングにて購入可能です。
使用可能な車種についてはこちらをご覧下さい。https://www.yupiteru.co.jp/harness/obd2.pdf
obd2選びでバッテリー上がりを対策【スバル】
次にスバルのアダプターです。長所は軽量である点です。短所は現在スバル公式サイトでは取り扱っていない点です。
値段は5000円〜6000円台、公式サイトでは取り扱いがないものの、その他のショッピングサイトでは取り扱われています。
またこのアダプターはスバル以外の車種には適合しないので、購入前に要確認です。
obd2選びでバッテリー上がりを対策【ホンダ】
次にホンダのアダプターです。長所はプラスチック製で軽量、かつ丈夫な点です。短所は現在ホンダ公式サイトでは取り扱いがない点です。
値段は9000円台、公式サイトでは取り扱いがないものの、その他のショッピングサイトでは取り扱われています。
また、このアダプターはスバル以外の車種には適合しないので、購入前に要確認です。
obd2選びでバッテリー上がりを対策【スズキ】
最後にスズキのアダプターです。長所は比較的コンパクトで、場所をとらない点です。短所はこちらも現在スズキ公式サイトでは取り扱いがない点です。
値段は2000円台、公式サイトでは取り扱いがないものの、その他のショッピングサイトでは取り扱われています。
また、このアダプターはスズキ、日産、マツダの車種にしか使えません。購入前に確認しておきましょう。
obd2によるバッテリー上がりを防止するつけ方
アダプター選びも大切ですが、その接続の仕方も重要です。接続が不安定だと、電力を無駄に消費してしまうからです。つまり、つけ方によってバッテリー上がりを防止することができます。
obd2を自分でつける場合
まず自分でつける方法です。自分でつける際には、ケーブルを加工することで電力消費を抑えることができます。
具体的な方法としては、常時電源のピンアサインをACC電源に切り替えることによって、バッテリー上がりを回避することができます。
作業時間としては30分程度ですが、精密や部品を扱うため手先の器用さやある程度の知識がないと、誤った付け方をしてしまったり重要な線を誤って切ったり傷付けたりする可能性があります。簡単な作業とは言えません。
obd2を業者につけてもらう場合
器用さや知識がない場合、業者に任せましょう。ロードサービスや専門業者に依頼すれば、正しく接続してもらえます。
ロードサービスによって、会員であれば無料で接続してくれる業者もあります。確認しておきましょう。有料の場合は10000円ほどかかります。
専門業者に頼む場合、7000円〜8000円ほどかかることが多いようです。
作業時間は30分〜60分ほどを見ておくと良いでしょう。
obd2によるバッテリー上がりの防止方法・対策品
最後に、obd2によるバッテリー上がりを防止するためにできることを2つ、ご紹介します。
エンジンをこまめに動かす
先程紹介したように、車はエンジンを動かすことで発電し、バッテリーに電力を蓄えることができます。
ということはエンジンをこまめに動かして発電し、obd2による電力消費を上回る発電量を確保していればバッテリー上がりになることはありません。
近くに買い物に出かけたり、気分転換のドライブに行ったりする時にはこまめに車を使うようにして、エンジンをこまめに動かし、バッテリーを充電しましょう。
バッテリー充電器を使う
どうしても車を使う機会がなく、エンジンを動かせないという時には、バッテリー充電器
を使いましょう。3000円〜20000円台で、カー用品店やネットショッピングで購入することができます。
このバッテリー充電器をスターターケーブルというケーブルでバッテリーと接続することで、バッテリーを充電することができます。
ただし、これはあくまでも充電をするためのもので、すでにバッテリー上がりを起こしてしまっているバッテリーに使うことはできません。
バッテリー上がりを起こしているバッテリーにはジャンプスターターを使いましょう。
充電が残っている状態でさらに充電を増やすのがバッテリー充電器、充電が残っていない状態からバッテリーを復活させるのがジャンプスターターなのです。
まとめ
エンジンの回転数・速度やバッテリーの状態、水温など車についての様々な情報を得られるようにしてくれるobd2。
また、得た情報をもとに残りのガソリン量や燃費、平均速度などをスマホに表示する商品も発売されるなど、効果的に使えばとても便利なものです。
メリットとデメリットをきちんと把握して、有効に活用していきましょう。
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